「善徳女王」第30話:悪女ミシル初めての嫉妬、トンマン神権を放棄【ネタバレあらすじ・見どころ】

2011年12月04日12時00分ドラマ
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前回、トンマンが発表しようとした天文台は「瞻星台(チョムソンデ)」といい、実在した新羅27代善徳女王(632~646)が残した、東洋で一番古い天文台だ。現在も慶尚北道の古墳公園の裏手に現存している…第30話ではこれから始まるトンマンとミシルとの不思議な関係、そして、ピダムの師であるムンノがついに表舞台に登場する。YouTubeにて予告動画が公開中だ。
(※2011年5月、BSフジでの放送に合せて紹介したものです)

「善徳女王」は、2009年に韓国のMBCで放送された歴史ドラマ。新羅(シルラ)という古代韓国の王国を舞台に、韓国史上初の女性君主である善徳女王(ソンドク)の波乱に満ちた生涯を描いている。

【「善徳女王」を2倍楽しむ】では、時代背景や人物紹介、全話のネタバレ(あり/なし)あらすじと見どころ、豆知識、イベント取材レポートなどまとめている。



前回のトンマンとミシルとの民談義で、ミシルはトンマンの成長ぶりに驚きを隠せないでいた。それほどトンマンは短時間で成長していたのだ。戦う相手ミシルさえも学びの対象として成長の糧としてしまうトンマン、やはり只者ではなさそうだ。トンマンはミシルを書物の中に登場する英雄のようだと称え、ミシルは、トンマンの発想力、若さ、そして聖骨という彼女の血筋に恐れ、嫉妬した。ミシルが他人に対してはじめて覚えたねたみだったかもしれない。しかしミシルは、トンマンを愛しいとも感じていた。

さて、前回、瞻星台(チョムソンデ)を建立すると宣言したトンマンの狙いは、神事と政治の分離にあった。天文台を公開することで、誰もが天気の動きを知ることができるようになる。トンマンは、支配層の天文知識の悪用を防ぎ、自らも神権を放棄することをめざしたのだ。しかし、これは王族の権威が薄れるという事態にもなりかねない。
第30話でトンマンは、真平王に、従来の神権を使ったシャーマニズムによる政治ではなく、仏教を民に学ばせ仏教による政治をしたいと宣言する。

今回の天文台の建築及び民への公開は、神権を奪うのではなく、神権を消滅させること、これについて30話の冒頭で、ユシン、アルチョン、ピダムの三人三様の感想がなかなか面白いのでお聴き逃しのないように。

さて、30話ではムンノがついに表舞台に登場する。自由人ピダムもトンマンと同じ夢を見ようと、トンマンに仕える決心を師匠のムンノに伝える。
一大決心をしたピダムが、ドラマ半ばでトンマンと会話する場面は必見だ。ここで二人が交わす言葉が、今後トンマンの治世の基本となり、このときお互いが相手に感じた想いが生涯変わらない二人の本音となる。

瞻星台建設について和白会議で全員一致で賛成の決が出た。当然ミシル一派からは反対の声が上ると思っていたトンマンは肩透かしを食らう。ミシルは「反対する理由がないから賛成した」というが、賢い視聴者は気づいただろう。神権を利用して王女となったトンマンが、王女になったとたんに親権そのものを否定にかかったのだ。ミシルは、トンマンがこの矛盾にいつかぶち当たるはずと考えたのだ。なるほど!
それを実証したのが、折角の瞻星台の一般公開。この天文台に対する民の反応が実に興味深く描かれている。まさにミシルが考えたとおりの反応だ。民が瞻星台を見てどんな反応を示したかは瞻星台の地鎮祭の場面で確認しよう。

YouTube「善徳女王」予告動画

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